(P)ついに紫金山・アトラス彗星を捕まえた!

その発見の報告から「とてつもなく大きな彗星がやってくる」と話題だったC2023/A3(紫金山・アトラス彗星)がいよいよ太陽に最接近します。
もしかしたら金星以上に明るくなるかもしれない!と専門誌も大賑わいしていましたが、その最接近前後は地球の軌道の下側に回っているため圧倒的に南半球での観測が有利で、北半球では9月20日過ぎごろからようやく夜明け前の数10分だけ、東の空に見え始めました。
彗星大好きを標榜する私も、見逃すわけにはいかないと、連日、寝不足に悩まされながらカメラをもって東の空が開けた場所に出かけていきました。
でも仰角10°前後は、よほどいい天気に恵まれないと降水確率10%程度もあれば低い雲に邪魔をされてしまいます。実際、21日は降水確率0%ということでさぬき市の大串半島まで出かけましたがダメでした。そして23日の朝、ようやく捕まえました!
朝5時・・・とても美しい朝焼けの中の彗星ですが実際はもっと薄暗く色彩もありません。さらに彗星自体もとても肉眼で見ることはできません。海外からの報告ではこの段階では4~5等級ということです。それでも6等級以上になるのは本当に久しぶりの彗星なのですが・・・
つくづく1997年のヘールボップ彗星はすごかったなぁ・・・と思いながら、(カメラのモニター画像の中で)朝陽に彗星が溶け込むまで眺めていました。
それからというもの、香川の天気は相変わらずぐずついて撮影のチャンスはありません。これから彗星はさらに太陽に近づき、今日あたり近日点を通過、10月の10日過ぎ辺りにはまた地球の軌道より上に昇ってきて今度は夕方の空に見えるようになります。
その時彗星は太陽の引力に壊されずに残っているのか、とても心配ですが、それまでに今度は機材(赤道儀)のセッティングをして長時間のガイド撮影などにチャレンジしようと思います。
香川のお天気の神様・・・あまり意地悪しないでね。