(P)紫金山・アトラス彗星、地球最接近

接近前には「太陽に近づく前に崩壊してしまうようだ」という噂もたったC/2023A3・紫金山・ATLAS彗星ですが、9月28日には無事近日点を超え、しばらく南天をにぎわしていよいよ10月12-13日、無事に近地点を迎えました。
このころには噂に違わぬ大彗星となり、世の中1910年のハレー彗星の騒ぎもかくや・・・と言う様相です。
人込みで「昨日、流れ星見たんよ!」という、大お姉さまの声には「彗星ですよ」と心の中で訂正しておきましたが(w)
かくいう私も13日の夜、何とか自宅の近くからその姿をとらえることができました。
ちょうど彗星が現れそうなところにだけ黒い雲がいる・・・という安定の意地悪な香川県の空。屋島や三豊市の父母ケ浜からは次々と「見えた!」「写った!」と報告が入るものの、僕のいる場所では目印になる金星は見えているのに彗星のあたりは雲。
焦っているうちにその金星も山陰に沈み、もう諦めてあちこちにカメラを向けてランダムに撮影すると、その一枚に何か光の柱が見えました。まだら模様の雲の合間を縫うような彗星の尾と核がちらっと見えていたのです!急いでそれを真ん中にフレーミングしなおして「雲間でもいいや!」と何度かシャッターを切っているうちについにその全貌が見えました。
それから10分もしないうちに核も山陰に沈んでしまって、タイムアウト。固定撮影しかできずまだまだ不満のあるカットですが、とりあえず一定の成果は得ることができました。天気の良い海外からはシンクロニックバンドが入った尾の状況やアンチテールも見えて自分の技量のなさに歯がゆいばかりです。
明日、20日(日)は一日晴れの予報が出ています。今度は大分高くまで上がっているはずなので、落ち着いていい写真を狙いたいものです。